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「Lighting Design Creative Chance Make」

2014年11月29日[土]東京デザインセンターにて、
円卓会議・照明楽会の企画イベント、
照明デザイナー発掘オーディション「Lighting Design Creative Chance Make」が催されました。

2020年の東京オリンピック開催に向けて、
都市環境/建築の照明に社会から大きな期待が集まってきている中、
照明デザインに自分の人生をかけてみたいと考える若き優秀な人材を発掘するプロジェクトです。

多数の応募者から、一次審査を通過した11名の学生がプレゼンを行いました。
それぞれが専攻する分野は多岐に渡ります。
美術系、建築、都市環境、工学、農学…などなど。
各自の立脚点を軸に、個性的で質の高いプレゼンが披露されました。

自主的に実際の空間でライティングした経験を踏まえ、考えや想いをプレゼンする人。
工学的な光の分析を通じて設計課題に反映し、そのプロセスと自身の今後の指針をプレゼンする人。
または、日頃の疑問から観察、検証を踏まえ、因果関係を考察し自身のビジョンを示す人。
普段身近にある光をはじめ、模型やコンピュータ上で見る光、街中や地下空間/校舎の廊下や公共空間での光実験、
植物と光、舞台照明や山頂からの街の夜景など、アプローチは実に多様でした。

光のデザイン、と一口に言っても、その切り口や対象との関係で、
幅広く発信できる分野であることに改めて面白さを感じました。

観客は200~300名。スポットライトを浴びながら自身が練り上げたプレゼンをする…
想像するだけで緊張感がありますが、そこに飛び込もうという強い意志とモチベーションの高さは素晴らしいです。
将来、共にライティングデザイン業界を盛り上げていく仲間になってくれることを願いつつ、
私自身、改めて身を引き締める機会となりました。

南雲祐人

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残暑お見舞い申し上げます

残暑お見舞い申し上げます

峠を越したとは言え、日中はまだ厳しい暑さが続いておりますが、お変わりなくお過ごしのことと存じます。

つい先月まで開催されていたWカップの灼熱下の激闘も記憶の中から早くも薄れつつあり、
ソチオリンピックの氷雪の景色は尚更遠い出来事のようです。

第3コーナーに差しかかったばかりのはずが、あっという間に年の瀬を迎えているなんて言うことになりそうで、
月日の経つのは本当に早いものです。

照明はと言えば、めまぐるしい変化の中で主役に躍り出たLEDがもはや黎明期を脱し、次の時代に入ったかに見えます。
もはや効率を競う話題より、その場所やその時間でどのように使うか/使えるかの有用性を示すことが大切になってきています。

暑い夏の終りに、早い時間の流れとともに取り巻く環境の変化をいま一度再確認していこうと思っています。

2014年 晩夏
トミタ・ライティングデザイン・オフィス

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LW2014

先月、久しぶりのLWの機会に恵まれました。

LWとは長期休暇(GW)の類いではなく、ライティングウォーキングの略称です。

事務所の皆で夜の街へ繰り出し、照度計やメジャー、カメラを手に手に練り歩きます。

道中で光の気づきや発見があれば共有し、気になる場所は照度を測り記録写真を撮影し。

収穫した情報や気づきを今後のデザインの肥やしにしよう、という所内の街歩きイベントです。

この所内のイベントのその実は、楽しい街歩きではなく訓練の場です。

同じ風景を見ながら何に気づくか。ボスとチーフを前に、緊張感が高まるものです。

 

今回は三越前駅から中央通りを南下し、日本橋・京橋・銀座で寄り道をしながら、

新橋で解散となりました。約3時間の行程です。

LWの間、光の分布と手法、その意図について考えました。

光の分布に注目すると、夜景としてどこを重視しどんな効果を狙っているか、その片鱗を垣間見ることができます。

写真はCOREDO室町の仲通りです。

低層ファサードの、伝統的な要素と商業の賑やかさが一体的に感じられる光のバランスが印象的でした。

 

LWは仕事が落ち着いた時に行けますが、そればかりでは心配になるはずです。

またの機会が待ち遠しいような、忙しい方が良いような。

次回を楽しみに日々鍛錬です。

南雲

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ブルーライトの功罪

年明けから3月まで息つく暇もないほどの日々が続いていましたが、4月に入りちょっとスローペースになっています。だからというわけではありませんがブログが全く手つかずであることに気づき、これはまずい!とちょうど読み終えた本の話題をひとつ。
人が健康であるためにはもともと備わっている体内時計が適正に働かなければならないそうです。その主たる要因のひとつに光があり、昼間はたくさんの光を享受し、夜になれば暗さに馴染んでいくような生活環境に身を置くことで体内時計が整えられるそうです。自然光には多くのブルーライトと呼ばれる成分が含まれており活性化に大きく貢献していますが、日没後も同様な光を受けていると体内時計が狂い様々な病気の原因ともなるらしいです。したがって夜間は光の量を減じてかつブルーライトの成分を極力取り込まない工夫が必要とのことです。この理論や研究成果は全くもって照明デザインの考えとも符合するところだと思わず頷きました。ブルーライトはPCやスマホの画面からも発せられ、至近距離での凝視が続くと好ましくないとされていますが、私たちの照明も気遣いや工夫が必要ですね。仕事場でも今は夜間になったら光量を落とす対応がとられていますから、寛ぎの場である家庭では一層その工夫が求められることになります。照明デザインは光の量を増やし明るくしていると思われがちですが、本質はそのようなことではありません。調光や減灯などの巧みなコントロールによって運用することもデザインの大切な役割となります。今やLEDが照明の主流になりつつあり、オフィスやショッピングなど活動空間でのメリットは高いですが、住宅ではこの一辺倒の考えは好ましくないでしょう。ハロゲンやクリプトンなどの白熱系電球も調光との組合せで、電力負荷も発熱も抑えられることは多くの人が知るところです。さらに適度な暗さと温もり感がブルーライトの影響を抑制し体内時計を整えることにつながるなら、人の暮らしと生理にとって願ったり叶ったりです。これから住宅にもLEDが普及していくことになりますが、従来光源や調光との上手な組合せが求められていくでしょう。ブルーライト 体内時計への脅威 坪田一男著を一読して

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謹賀新年 2014

本年もよろしくお願いいたします。
昨年は10年に渡り携わってきましたグランルーフを始め、
オフィス、集合住宅、商業施設、橋梁などが竣工を迎えました。
照明の主流がLEDに大きく舵をきり市場も安定してきましたが、
プロジェクトの中でどのように使っていくかがいま我々に
問われています。今年も仕事と真摯に向き合い、
緻密なデザインワークをモットーに取組んで参ります。

Photo : GRANROOF
Architect : Nikken Sekkei Ltd /JR East Design Corporation JV
Design Architect : Murphy/ Jahn,Inc.
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2013年の終わりに

2013年もあと僅かとなりました。
毎年この時期にスケジュール帳をめくり直しどういう一年だったかと振り返ってみますが、相変わらずあっという間の一年でした。
1月 7日にスタート。プロジェクトの合間を縫うように、IALD Enlighten Asiaや照明学会などの会議が続きました。 2月 景観大賞、照明デザイン賞の審査会が続き、また勝ち得たコンペの設計に大わらわ。一方で別のプロポーザルではあえなく敗退。ちょっとがっかり。 3月 アジアで初めての照明デザインシンポジウム Enlighten Asiaが開催。日本はもとよりアジアや世界の照明デザイナーが一堂に会しました。 4月 亀本さんが産休から復帰。ムサビの授業開始、女子美の会議など新年度がスタートしました。桜橋の景観照明もようやく完成しました。 5月 OLEDの相談を受けたり、LEDの規格審査など新光源に関する事柄が続く。円卓会議も久々の会議で次のステージへ向かいました。 6月 ジャカルタ出張のバタバタの直前、お世話になった都市計画の重鎮の訃報に肩を落とす。この時期、多くのメーカーさんの展示会が続きなるべく足を運びました。 7月 大学施設コンペ、国宝寺院のデザイン提案など照明デザインの幅を広げるプロジェクトが幾つかありました。 8月 夏休み、神宮花火、残暑見舞いなどいつもの夏と変わらない夏となりました。インターンシップの学生がこの時期入りました。 9月 10年にわたり関わってきた八重洲プロジェクトのグランルーフが竣工。また、照明学会大会で街歩きのワークショップを行いました。 10月 街づくりの計画がスタートし、池袋に皆でちょくちょく通いました。円卓の報告会は例年通り初旬に開催。協賛の皆様と懇談しました。 11月 現場実験が重なり夜な夜な飛び回っていました。月末には照明力トークイベントを開催し、溢れるばかりの皆様にご来場いただきました。 12月 数年にわたり計画、監理に携わってきた読売本社が竣工しました。一方、4つのプロジェクトが一気にスタートし、来年に向けスタッフみんなで気を引き締めました。

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円卓会議・照明楽会2013

来る2013年11月28日、今年も円卓会議・照明楽会が開催されます。

今回は日本の照明デザインを牽引してこられたパイオニア“石井幹子さん”をスペシャルゲストとしてお迎えし、

「照明デザインの過去・現在・未来」について幅広くトークを繰り広げます。

お時間ある方、ぜひお越し下さい。

 

日時 :2013年11月28日[木]18:40~21:00

会場 :東京デザインセンターB2Fガレリアホール

入場料:1000円

主催 :円卓会議・照明楽会/東京デザインセンター

URL :http://www.bluemoment.jp/smr2013.html

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一日の終り

バスルームやトイレは私たちが生活する場で狭小空間の代表です。とりわけそのバスルームで求められる用途は多様化してきており、機能的なシャワー以外に一日の終りをゆっくり過ごすための設えも重要になってきています。明かりでくつろぎの場を演出することは出来ないか。そのようなテーマをもってコンサルティングしたのがTOTOのニュープロダクト「SYNLA」です。光のポイントは素材を活かす柔らかい光を提供すること。また調光による光量変化でシーンの切替えるなども特徴の一つです。明かりがもたらす効用が広がっていくきっかけになればと願っています。
写真提供:TOTO
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竣工間近の現場調整

2003年のデザインコンペから足掛け10年の東京駅八重洲プロジェクトがようやく竣工を迎えます。その間、2007年には2本の超高層グラントウキョウノースタワー&サウスタワーが先駆けて竣工し、2012年秋にはノースタワーの商業エリアが完成していました。そしてこのたび中央のグランルーフが完成間近となりました。

10年前に立案した照明コンセプトは今も変わることはありませんが、この間私たちを取り巻く照明環境は大きなうねりをもって変遷してきました。光源は21世紀に入りLEDの時代を迎えここ数年の間にかなり実用化が進んで来ました。他方、一昨年の未曾有の震災はエネルギーの事情を浮き彫りにし私たちの日常に大きな影を落としてきました。グラントウキョウの超高層も今年の春までは節電のため消灯されていたのです。

そのような状況の中でグランルーフが竣工を迎えます。光源は高出力のLEDがギリギリ間に合ったことで、かなりの省エネを図ることが出来ました。また、調光によるコントロールにより運用面も含めてかなりのメリットが出てきています。

白いテント地の大屋根は照射が容易なようでかなり難しい光の条件があることも知りました。白いテントは白い布にあらずで、予測を越えるぎりぎりの調整がありましたが、この9月に無事光を纏うことが叶いました。

さて、八重洲開発はこれから駅前広場が工事に入り、全体の完成を見るにはもう少し時間を要することになります。

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夜景遺産

照明デザインという仕事柄、夜景はかなり敏感に意識していますが、あまり守備範囲になかった夜景遺産というものに、かつて手掛けた「女神大橋」が登録され、九州ではメディアでかなり話題になったようです。私たちはデザインする場合、計画対象の環境条件、都市や社会的位置づけ、ニーズなどを前提に多面的に検討を進めていきますが、女神大橋もそれぞれの前提条件に基づいた目標が徐々に達成できてきて長崎を代表する風景になってきたことの表れだとしたら嬉しい限りです。街をあげての催事が多い長崎ですので橋の桁をつなぐLEDの光は様々な年間プログラムで運用されています。毎年、年間イベントに合わせて事前にプログラム入力をしていただいていることも大きな要因だと思います。この風景が長く市民や訪れる方々に愛されていくことを願いつつ。

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スチューデントドミトリーの明かり

大学のスチューデントドミトリー(学生寮)が竣工を迎えました。スチューデントドミトリーとはご存知の通り、

共に学ぶ学生同士が1つの建物に集い、生活を共にする空間です。ここでは留学生が中心となって利用します。

 

プロジェクトのご紹介をします。

建築プランはH型を基本構成としています。住戸の入った2棟の建物を、中央部のコモンルームが連結する構成

です。特に中央部は中庭/コモンルーム/中庭と一直線に並び、これに外廊下が面するため、部屋の出入りの

際にも必ずこの中央部が見えます。学生同士の交流によって有意義な時間を過ごせるよう考慮された建築です。

 

ライティングデザインは外側の光を抑え、コモンルーム内部に光が溜っているようなしつらえにしています。

学生寮の中でコモンルームの中心性を活かすためです。そして天井間接によって内部に柔らかな雰囲気を創り、

どこから見てもその構成と雰囲気を感じられるよう意図しています。中庭では外廊下の光が明るさ感をつくり、

建築構成を活かした光を目指しました。ドミトリーらしい温もりを感じる、シンプルな光の構成です。

写真は中庭からコモンルームを見た時の風景です。

新しい友達と充実した学生生活が送れますことを!

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南雲祐人

ブルーライト

LEDの急速な普及からこのところブルーライトが時々取り沙汰されています。そこでちょっとひもといてみましょう。

■ブルーライトその1

円卓イベント「照明力」でChiefのOokaさんがブルーライトヨコハマを取り上げ、うたとまちとあかりの関係をひもといたのは3年ほど前になります。これは私の勝手な解釈ですが、おそらく作詞された当時は港湾地区にもあのナトリウムのオレンジの光はまだなく、緑青がかった水銀灯の光がぼんやりと点いていたとすれば、水辺のイメージカラーと相まって横浜のブルーライトの印象が増幅したのではないかと頷けます。

都市スケールでは20数年前横浜の夜景を象徴するブルーをテーマカラーとしたベイブリッジが存在感を増し、近年では六本木けやき坂のブルーのイルミネーションが冬の景を彩どり、スカイツリーにも透明感のあるブルーが用いられ話題になっています。

このように青い光は風景の中で効果的に作用し多くの部分で受入れられているのは周知のことです。

■ブルーライトその2

一方,薄ぼんやりとした青い光が遊歩道に並んでいて何とも気持ちの悪い街灯りを時々見かけます。ブルーライトが鎮静効果があるとされ、犯罪抑制につながるという見地から一部公共空間で採用されているようです。しかしながら光環境としてはかなり劣悪であり、犯罪を起こそうとする輩すら近寄らないと言うブラックジョークも聞こえてきます。

青い光は電車のプラットホームでも近年よく見かけるようになりました。こちらもはやった気持ちを抑制する効果から採用されているようです。

■ブルーライトその3

いまや照明分野の雄として確固たる存在となったLED。そのブルーライト問題が最近取り沙汰されるようになってきました。LEDは従来光源に比べ可視光領域のブルーの波長が多いことからそれによる身体的または心理的障害を引き起こすのではないかという問題です。これは日常の照明に限ったことではなくPC画面、スマホ画面も同様のようです。これは由々しきことですがその度合いが問題ではないでしょうか。量×距離×時間の適正の数値があるとすれば、それが示されないとなかなか判断がつきにくいことかもしれません。

 

陽が西に傾きやがて日没を迎え、空が深い青に変わっていく。美しいブルーモメントの時間があることを私たちは知っています。そもそも光や色に罪があるわけではありません。ブルーライトの効用、功罪についてよく知り、判断して、使っていくことが必要ではないでしょうか。憶測で判断しないよう努めていこうと思っています。富田泰行

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光のリノベーション

2013年4月、隅田川で唯一の歩行者専用橋である桜橋の光が竣工を迎えました。

1985年に造られた橋の、光だけを刷新するというプロジェクトです。

光の在り方を見直すことで、使用電力の削減やメンテナンスの効率化のみならず、

橋の特徴であるX字型の形を浮かび上がらせ、目にやさしい環境を整えました。

入社後はじめて一からプロジェクトに関わらせて頂いたので、

完成した姿を見たときは感無量でした。

これからも橋が愛されることを願うばかりです。

浅草駅を利用する方、デートで隅田川に行かれる方などお近くまで来た方。

ぜひぜひちょっと足を伸ばしてみて下さい。

スカイツリー展望台からもX字が見えますよ。

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南雲祐人

グラントウキョウ

年度が改まったこの四月からグラントウキョウの外観照明が再開されました。今年の初秋には中央の駅施設が完成する予定であり、八重洲側も整いつつあります。丸の内駅舎の歴史的な表情とコントラストをなす風を孕んだ帆のような外観がもうすぐお目見えします。

さて、再開したノースタワー・サウスタワーの外観照明の説明を少し。

建物頂部は内壁の乳白ガラスを白色系の投光器で、外壁の透明ガラスにはLED(カラー)ユニットがグリッドを構成しています。また高層棟にはバーティカルライトとネーミングしたLEDユニットが積層するフロアを象徴しています。

照明の運用にはことさら工夫が施されています。

年間ソーラータイマーにより点灯開始時間を制御し、夕刻から深夜までを三つの点灯パターンで運用しています。夜間の照明はエネルギー負荷の点で大きな負担にはなりませんが、街や人の営みと連携した光の量のコントロールが大切であると考え、徐々に光量を減ずる制御をかけています。

この通常運用のほか、イベントに対応できる演出プログラムも組み込まれており、年間を通じて活用されています。

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照明デザインイベント開催!

IALD JAPAN(国際照明デザイナーズ協会・日本)が主催するイベントが3月6〜7日、お台場のビッグサイトで開催されます。ライティングフェアと連係を取りながら行うアジアで最初の大掛かりな照明デザイナーのイベントです。今までかなりの時間を掛けて準備を進めてきました。まだまだ最後の詰めに大わらわですが、無事開催にこぎつけられるよう頑張っています。ふるってご参加ください。尚、参加にはウェブからの登録(2/4から)が必要になります。

URL http://www.ialdjapan.jp/

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ケンプラッツ記事

昨年、竣工しましたAKASAKA K-TOWERの照明デザインがケンプラッツの記事<2013年1月17日ケンプラッツ総合>になりました。竣工後、複数の雑誌で取り上げられ、またグッドデザイン賞も受賞していますが、今回は照明デザインとエナジーセーブに関する記事です。

2年前の大震災を挟み足掛け4年に渡ったこのプロジェクトは照明を考える上で転換期にもなりました。しかしながら、当初からのデザインコンセプトを変えることなく進められたのは最初から無理のない適正な光の提案とタイミングのよいLED光源の採用が叶ったことにありました。

また運用面でもかなりきめ細かいスケジュールを組むことで負担の軽減に努めてきました。建物内部、外構、外観と連係した光のシーンは時の経過とともに表情を変えていきます。

奇をてらうことのない端正な普通の風景を創る。そんな想いで携わってきました。

富田泰行

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2013始動

明けましておめでとうございます。

昨年末は慌ただしさの中、諸々のことを整理できずに年を越してしまいました。やはりけじめも大切だと思っている年の始めです。

さて、政権は振り子のように大きく振れ、エネルギー源に対する国のスタンスもまた変わりつつあります。そして、照明の分野はというとLED光源はすでに市民権を得るが如く私たちの生活環境に浸透し始めました。不安要素は少しずつ取り除かれながら広まってきているという証でしょうか。この前竣工したプロジェクトも、いま佳境を迎えているプロジェクトも、これから詰めていくプロジェクトも光源の大半はLEDとなっています。光源が単一化の方向を辿る時、一層光自体の質や照明環境のあり方が浮き彫りになってくる感じがします。今年はそのあたりに着目して仕事をしていこうと考えています。

また、ブログも去年は2ヶ月に1回程度と停滞してしまいました。もう少し丁寧にスタッフ皆で情報発信をしていきたいと思っています。

本年もよろしくお願い申し上げます。

富田 泰行

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大手町フィナンシャルシティ竣工

先月、大手町に複合施設が完成しました。大手町フィナンシャルシティです。

1.41haの敷地に二棟の超高層ビルとそれらを連結するアトリウムがあり、

私たちは外観・ランドスケープ・アトリウム・エントランスホールなどの照明デザインを担当しました。

プロジェクトの詳細は後日ギャラリーにてアップします。

 

さて竣工写真を撮り終えました。

現地で撮影をすると、普段は入れない場所から建築を見たり、ここから見ると素敵だなぁなどと発見も多いです。

その中で、今回ご紹介したいのは仲通り沿いに位置するランチテラス。

人が近づくと調光点灯→100%点灯する特注テーブル照明や、青色インディケーターが連なる美しい空間があります。

写真はB棟側のランチテラス。左右二列の樹木に加えインディケータ、テーブル照明など平行する要素に光が添えら

れています。ここでは写真左手にある仲通りとランチテラスが高さレベルを越え一体的な空間として感じられ、ゆっ

たりとした時間が流れる場所です。

しかしこのランチテラス、現在16時までの解放となっています。夜間解放される日が待ち遠しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南雲祐人

 

 

 

ASIAN POWER OF LIGHT

円卓会議・照明楽会によるトークイベントを開催します。

本年はアジアで活躍する照明デザインの仲間たちをお迎えし,                           光の普遍性、地域性、文化性など都市や生活にまつわる話題を私たちならではの視点で掘り下げていきます。

日時:2012年11月10日(土)10:30〜19:30

場所:東京デザインセンター ガレリアホール (五反田)

国を越えての光の話、ぜひお楽しみ下さい。                                  ご来場お待ちしております。

 

詳細内容、予告動画などを以下のサイトにて発信しています。                          http://www.bluemoment.jp/apol2012.html

 

残暑お見舞い申し上げます

峠を越したとは言えまだ厳しい暑さが続いていますが、お変わりなくお過ごしのことと存じます。

さて、社会インフラである電力需給の諸問題は私たちが避けては通れない大切な課題となっていますが、昨年来の節減意識は改めて照明の大切さを知る良いきっかけになりました。環境や資源に軸足をおいたスタンスは従来から変わることはありませんが、画一的な「消して節電」だけが答えではないこともわかってきました。陰影のバランスや点灯する時間の工夫で魅力ある光環境をつくりながら節減に寄与していくことが可能です。これからも照明がもつ魅力や効用を最大限に活かし、私たちの生活空間の向上に取り組んで参ります。

まだまだ暑い日が続きそうです。どうぞご自愛ください。

2012年夏 トミタ・ライティングデザイン・オフィス